立春過ぎて お雛様飾り |
今日の良き先勝の日に飾ってあげました。
このお雛さまは 私の中学校からの親友Yちゃんが作ったものです。
彼女は手先を動かすことが好きで 若い頃からアートフラワーやアレンジフラワー
ビーズ・料理・真多呂人形などに関心があり 休むことなくずっとお稽古に通っていました。
ある日 芦屋の展覧会で真多呂人形を展示しているからと言って見に行くと
綺麗に着物を着たお雛さまがスッキリした顔をして品良く並んで立っていました。
その当時 私の古いお雛さまは鼠に鼻や衣装をかじられ見るも無残な姿でボロボロ~
人形の松屋町(まっちゃまち)に行って 二人雛を買いたいと思っていましたが
腕の上がった友達に作って貰うのが思い出にもなっていいと思い
五月人形と一緒に小さなお雛さまを作って欲しいとお願いしました。
出来上がった五月人形は 昨年帰国した娘が「おばちゃんの人形を持って行きたい」と
大そう気にいり 私も孫に・・・と思っていたので一緒にロンドンへ渡って行きました。
(自宅を訪問する外人さんが 日本の人形を大変喜んでくれるそうです)
彼女は小さい頃から手先が器用だったので 家庭科の時間は私は傍から離れず
授業で練習する縫物や宿題をほとんどして貰い 随分楽をしました。
彼女の夢は (同大学の周りの女学生も婚約したり学生結婚をしている人もいて)
大学の時から正式なお見合いを 何度か続けていました。
現実はそう上手く行きませんでしたが
Yちゃんは遂に24歳の時にお見合いでご縁があり 翌年結婚が決まりました。
そして もう一つの夢は 結婚式には自らデザインして作ったドレスを着ること。
端から見ても裕福過ぎる家庭に育っても 勉学やアルバイトもこなし
むかし洋裁学校で有名だった 阪急沿線の田中千代洋裁学園にも通い
出来上がった数々の家庭用品や洋服をよく見せてくれました。
ウェディングドレスの製作には デザインを決めてから半年の時間を要し
レースが縫いにくいと話してくれたことを思い出しました。
遂に出来上がり 式でウェディングドレスや披露宴用のドレスを着た彼女を見た時は
背の高い端整な顔立ちの彼女が なお一層美しく映え
このお雛さまのように可愛かったことを しっかり記憶の中にあります。
幼い頃から「お嫁さんになる~学生結婚~ドレスは自分で縫う~」等の想いを
着々と目的に向かって進めて行ったYちゃんの強固な意志には感心しましたが
これ位の気持ちでなければ 前には進みません。
結婚後は必ずしも順風満帆とは行きませんでしたが
Yちゃんにも多くの試練がありました。 神戸の地震もその一つでした。
それに立ち向かいながら 好きなことを続けられる幸せに気づき
今では地域で催しやバザーなどに協力し お孫さんの世話や家庭を守り
ご両親から引き継いだ仕事にも精を出しています。
今日お雛さまを飾って ふと友達のYちゃんを思い出しました。
真面目にコツコツ一生懸命していたら きっといいことがありますね。
彼女もそうですから・・・