年末の別れ |
その方は いつも私のことを気にかけてくれていた友達Kさんの御主人でした。
若い時のお酒の飲み過ぎで糖尿病になり 透析を受けて10年余り・・・
春には 脚全体の感覚が分からなくなり低温やけどで入院しました。
院内感染も乗り越え 自宅近くに転院し
転院先の病院は食事が美味しいと 喜んでいた矢先のことです。
Kさんが看に行くたび「家に帰りたい」と訴えるような目で見つめ
うわ言に「おかあさん おかあさん」と弱々しい声で呼んでいたそうです。
お母さんとは その方の母上のことを思い出していた様です。
その話に切なくて悲しくて 思わずもらい泣きしてしまいました。
Kさんは少しでも意識がしっかりしている間に
自宅に連れて帰って 最期を看取る予定でいました。
透析がある日は 自宅から寝台ベッドで連れて行って貰えると安心していました。
今の病院に委ねるか 自宅に連れて帰るか・・・
精神的に弱っているご主人を どうすれば人間的な暮らしをさせてあげられるかを決断するまでの苦悩を聞かされ その日を決めた翌朝 逝ってしまったのです。
ひっそりと 家族葬で見送りたいと前々から聞いていたので
息子さん家族と御主人の残った兄弟だけで見送りました・・・との知らせに
これで良かったと思いました。
庭の花々は そんな私の気持ちが分かるのか優しく咲き
ザァ~と降った後は やんわり晴れ間を見せてくれました。
明日はもっと晴れるかな?