抜糸後に・・・悪性メラノーマと聞かされ~ |
抜糸が何故かうつむいて始めた理由が おいおい分かって行くことになった。
「これでスッキリしました!」と言うと
青年医師は「実は・・・」
決して進行はしていないことを話して下さる様子に
かなり気を遣って下さっているんだな~と 申し訳ない気持ちになった。
医者と言う職業は こんな時は一番辛いと思った。
兄弟との旅行をみんなで楽しみにしていたのに 参加しない訳にはいかない。
急がずともいいことを確認し あらかたの検査と入院の手続きを取った。
22年前のスキルス癌の時も一人で話を聞き 今回も一人で聞いたが
昔は癌と聞いても驚きより 両親と息子を何処かに預けることを主に考えていた。
「せんせい エンディングノートをキチンとまとめとかなくっちゃね。」と言うと
「そこまで・・・ まだまだお若いからそんな~」と仰った。
我ながら説明も聞いて しっかりしていると思ったが結果の内容など空っぽになっていた。
検査を終え支払い時に天井を見ていると 思わずポロッと出そうになった。
あかん! 泣いたらあかん!
まだ することがいっぱいあるんやで!
これ位で なんちゅ~ことはあらへん。
大丈夫やと言うてくれたんやから 大丈夫や!
早よ 見つかってラッキーやったんやから。
強運女はへこたれへん。
あ~でもない こうでもないと思いながら 昔のあの時の手術には
両親も弟ももちろん 夫も娘も 麻酔が切れた時には周りにいてくれた。
嬉しかった。
今回は主人だけだが これからはこの人にすべてを頼らねばならぬ。
嬉しいような~不安なような~とほほ。
「あの島が友が島で その向こうは加太と言う旅館街」だと静かに教えてくれ
洲本市から少し離れた 由良と言う漁師町に着いた。
仕事で来たり 友達が育った町だと知っている所に連れて行ってくれ
何か美味しい物を出してくれる食堂がないかと あちこちで聞いてくれた。
普段の日には 食堂も旅館もお店が開いていないことを知った。
じっと 黙って見ていた。
由良の町はかつて賑やかに景気も良く 造船所からの鉄を叩く音が響いていたが
それは ひと昔の話で静かな海が見える町に変貌していた。
知らない所に連れて行ってくれた無口な夫にも感謝し
取りあえず 何もなかったように旅行に参加して
何もないように 治療しに専念しようと思った。
大したことはないのでご心配なく。 私は運が強いから大丈夫!
Don’t mind ケセラセラ
直感が利いたことで この度も命が長らえそうな気がする。有難い♪ ♫
どうか体は過信せず みな様も癌検診をなさってくださいます様に・・・