息子の頬の腫れは? |
翌日は何故か 左頬が見る見る内に腫れて行ったとの連絡があった。
なんで会った時に腫れなかったのか?と 再び会うまでは熟睡出来なかった。
土曜日の夏祭りの時は 想像していたよりも頬が尖がって膨れていた。
支援員から状況を聞いた時は 歯が原因だとばかり思っていたが
2人の歯科医に診て頂いた結果 歯ではないとの診断を知らされた。
となると?
月曜日の嘱託医の診断を受けてから 大きな病院へ行くしかないと覚悟を決め
気が重いまま 橋を渡って施設に向かった。
港に立ってあれこれ マイナスなことばかり考えていた。
処で 目の前の船・・・これって 蛸の絵柄?
船が大好きな夫にとって この船はいくら位で完成するとか
ペンキがどうのとか こうのとか・・・喋りはじめた。
あ~そんな話より 数分でも早く息子の所に行きたいのに・・・と
相変わらずマイペースな夫にイライラすると同時に 気を紛らわせることも出来た。
さぁ~行こか。
掻きむしった頬に 菌が入った様だ。
Dr 「今から切開して膿を出していいですか?」
夫 「はい よろしくお願いします」
支援員が頭を・・夫が胴と片手をおさえ 施設長は息子の様子を見ていた。
看護師と私は 恐る恐る一歩退き見ていた。
医務室で メスを入れるのか?とドキドキしたが 太い針を頬に刺した。
医師は頬から何かを絞り出すように押さえると膿が出 かなりの血が出た。
約10分・・・消毒をし頬にガーゼを当てたが 部屋に行くと外すだろうな~
1週間 抗生物質を服用するとのことでホッとし 気が抜けそうだった。
悪い物でなかったことに安堵し 詳しい説明を受けた。
医師は「何かお困りのことはありますか?」と 生活面でも気に掛け
病気のことや 発作・薬・食事・生活のこと等を聞いて下さった。
一番の困ったことは 自宅に帰ると興奮して一睡もしないこと・・・と言うと
先生も困った顔をされていた。
息子は眠剤なんて全く効かないから これが問題なのよね。
しかし 医師は何か変わっているが 博学な方で話好きで面白い。
息子と後でドライブをしようと思っていたが
大好きなエンマ大王のラミネートを持つと さっさと部屋に帰って行った。
息子が去った後 医務室をゆっくりと見まわしてみた。
かつてこの部屋には 看護師さんが育てた花や何年も先咲かせた花で満ちていた。
そんな部屋は居心地も良く 行く度に入って行き落ち着ける唯一の場所だった。
花に溢れた頃には戻らず 殺風景な医務室は冷たく感じるが
みんなが気安く かつての様に医務室を訪ねることが出来る様に変えなければ・・・
この部屋で励まされたり 楽しかったことばかり思い出された。
施設を後にして役所の用事も済ませ 気持ちも楽になり
すっかり忘れていたこと・・・
急に食欲が盛り返し 「そうだ!ご飯だ!」
遅い遅い昼食を 島に着いて何でもいいから食べたくなった。
初めて入ったお店は緊張したが 噂通り美味しかった。
穴子寿司はたれがトロ~リして お米がいい味していた。
半分は夫に助けて貰ったが 食欲が戻って来たよ~~
息子に何もなくて本当に良かった。
沈んでいた気持ちが パッと明るくなった。
神さまは時々 子供のことなどで心配させる。
また 明日から前向きに行こうと思う。